エネルギーとしてのバイオエタノール2007-05-09 Wed 01:02
本日のニュースは、エネルギー。
バイオエタノールの生産が、地球温暖化対策として世界各地で推進され、そのため穀物を始め食料品の価格高騰が始まっている、 というのが、本日のニュースで流れました。 が。 そんなのもう昨年からニュースに載ってたじゃない、 しかも先々週辺りに同じことをNHKのクローズアップ現代で取り上げていたじゃない、 というわけで、ある意味コレってぜんぜんニュースではないんですが。 でもまぁ、コメンテーターの発言にちょっと刺激されてしまいました。 食料とエネルギーの競合というのは本当にここ1~2年で始まったことですが、各国の資源確保の動きは今始まったことではありません。 そもそもいわゆる欧米列強が世界に進出したのは、資源確保のためです。 価値あるものを、より安く手に入れ、高値で販売し、それにより儲けるという資本主義のあり方が、各国に資源を確保するための進出(戦争も含む)を促したのです。 あまりに今更なことなので一瞬何言ってるんだろうと思ってしまいましたが、世界史と政治・経済を結びつけられなければ、判らないかもしれないと思い直しました。 世界史の未履修問題なんでものもありましたし。 ともかく。 食料とエネルギーが競合を始めることはどこの政府にとっても命取りになりかねません。 世界のグローバル化によって、各国の食料自給率は、自国を十分に賄えるところとそうでないところへ、それも二極化する可能性が高いからです。 まして、地球温暖化の影響はこれまでの農業地域への気候変化となって現われ、食糧危機に見舞われる可能性があるのですから、貴重な食料をどこまでエネルギーに回せるか疑問です。 この場合、あっさりと石油依存に逆戻りする可能性もありますねぇ。 とにかく、数年後にはエネルギーを穀物に求めることは現実的ではない、ということになるでしょう。 そもそも、エネルギーが石油に依存してきたのは、 1,大量にある 2,エネルギー効率が良い という二点が理由だったはずです。 そう、一般に普及するためには『安価』で『大量』にある必要があるのです。 しかし穀物ではそうはいきません。 安価であるというのは、裏を返せば、他に価値がない、ということだからです。 そして大量にある、からでもあります。 この両方が穀物には欠けているのです。 石炭石油は有限であり、しかも環境に良くないとなれば、バイオエタノールへ替えたくなるのも無理ありませんが、長期的な視点から見れば、エネルギーは先に上げた二点の内の少なくとも『1,大量にある』を満たさなければなりませんね。 それには、環境に影響を与えないで、それでも自由に使える自然エネルギーが最適なはずです。 国としても何か対策は考えるのでしょうけれど、このままでは食糧危機とエネルギー危機のダブルパンチを受けかねません。 片方だけでも大変なのにダブルとなると、もっと大変に決まってます。 国には、もっとエネルギーに関して指針を示して欲しいものです。 ニュースであとから、こういう技術があります、だからやります、というだけでは、政府としてあまりに無責任としか思えませんから。 スポンサーサイト
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